デザインが美しさを作ること…
こんにちは!カデンシア&コンシェルのジュエリーデザイナー 森です。
わたしは読書が趣味なのですが、本を読むことだけではなく本のページの触り心地や装幀の美しさにも心を惹かれてしまいます。
書店で素敵な装幀の本を見つけると、つい、欲しくなって思わず買ってしまったり…
この本は数年前に刊行されたウラジーミル・ナボコフの全集です。
銀箔で描かれた幾何学模様とはっきりしたニュアンスカラーとのコントラストが見事ですし、単に幾何学模様が並んでいるだけではない破格の妙というのか、上品でインパクトがあり書店にあったら、思わず手に取ってしまいそうですよね。
時々眺めては、なぜこの本の装丁が魅力的なのかを考えることがあります。
手に取って読むことを考慮した紙の厚さや手触りのよさ、作家のひととなりや本の内容を香り立たせ、印象として表現するためのカバーデザイン…
そのすべてのバランスが取れていることがその秘密かもしれません。
ジュエリーのデザインにもそういった側面があります。
見て楽しむだけではなく、着用し使用することを前提としたものであること。
美しさと実際の使用に耐える〈道具〉としての側面とのバランスが取れてこそ、美しいデザインと言えるのだと思います。
例えば、このリング。
小さな石が並んでいますが、ただ並んでいるだけではなく、石と石の間の爪の大きさを少し大きめにして存在感を持たせ、左右の石のそれぞれの爪が整然と並んでいることで石面にリズム感を持たせています。
また、石留め面の上下にミル打ちというクラシカルな技法を施し、手仕事による揺らぎを風合いとして楽しめるデザインになっています。
リングの厚みの部分です。
通常は綺麗に磨かれた面になる部分ですが、このリングでは敢えて手彫りで模様を刻みこんでいます。
リングは身に着けている人の満足感が高いアイテムですが、それは、リングを身に着けることで輝きと彩をまとった指を自分の目でいつでも確認することができるからなのだと思います。
シンプルで身に着けやすいハーフエタニティリングに細かい細工が施されていることを自らの目で見て感じる、身に着けやすさと装飾のバランス感がこのリングを身に着けたいと思うことの所以なのではないでしょうか。
読書も知的好奇心を刺激する精神へのご褒美ですが、美しさを身にまとうことも自分への大切なご褒美です。
身に着けるジュエリーでその日の自分が素敵になれる…
やっぱり、ジュエリーっていいですね!
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カデンシア&コンシェルは、ジュエリーリフォームとオーダージュエリーの専門店です。
お手持ちの指輪など貴金属のアクセサリーの宝石を新しいデザインで留め替えするセミオーダーやオリジナルのデザインでのオーダーメイドを承ります。
そのほか、ジュエリーの修理までさまざまなご相談にお応えいたします。
お預かりしたお品物の加工については、熟練の職人がひとつひとつ的確な方法で仕上げて参ります。
また、加工の料金は分かりやすいメニュー表にて価格のご提示をいたしますので、お気軽にご相談くださいませ。
ホームページから簡単にご予約いただけます。
経験豊富なアドバイザーとジュエリーデザイナーがお客様のお品物に最適な方法で、実例を交えて提案いたします。
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